マッチングアプリ、Instagram、X、LINE。
そこで知り合った相手から、こう言われた経験がないか。
「一緒にFXやらない?私は勝ててるんだ」

その相手、あなたに恋してるんじゃなくて、あなたの口座に恋してる
これが「ロマンス投資詐欺」と呼ばれる、警察庁が注意喚起している特殊詐欺の一類型だ。
被害総額は年間数百億円。相談件数は右肩上がりで増え続けている。

参照した公的情報源:

警察庁「SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺に関する注意喚起」
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/

国民生活センター「SNSをきっかけにした投資トラブル」
https://www.kokusen.go.jp/news/data/

消費者庁「国際ロマンス詐欺に注意」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/

急増
警察庁発表によると、SNS型投資詐欺の認知件数は近年急増。被害総額は年間数百億円規模に達している。
40〜60代
被害者の中心層。若年層だけでなく、中高年男女が被害に遭う割合が最も高い。孤独感につけ込まれるケースが多い。
¥数百万
1件あたりの平均被害額の目安。1000万円超の被害例も多数。老後資金や退職金を全額失うケースがある。
01

典型的な流れ。これが始まったら赤信号。

// The 5-Stage Playbook

国民生活センター・警察庁に寄せられている被害相談は、
ほぼ同じストーリーラインで進む。以下はその典型的な流れだ。

Day 1-7 // 接触
マッチングアプリ・SNSでの「運命的な出会い」
「いいね」やDMから始まる。相手のプロフィール写真は美男美女、職業は「投資家」「医師」「海外駐在」。日本語が少し不自然な場合あり。
Day 7-21 // 信頼構築
LINEに誘導、毎日の連絡で信頼を作る
マッチングアプリはすぐ退会させる。LINEで毎日「おはよう」「おやすみ」のメッセージ。恋愛感情・親近感を醸成する。この段階ではまだFXの話は出さない。
Day 21-35 // 投資話の導入
「副業で投資してる」「叔父がプロのアナリスト」
雑談の延長で投資の話を出す。「一緒にやらない?」とは言わず、「私はこれで稼いでる」と匂わせる。興味を持ったら「特別に紹介できる」と持ちかける。
Day 35-50 // 偽取引画面への誘導
「専用のプラットフォームがあるから」
見た目が本物そっくりの偽取引サイト・偽アプリをインストールさせる。最初は少額を入金させ、画面上で「利益」が出る。出金テストも成功して信頼させる。
Day 50-90 // 大金投入 → 出金拒否
「今がチャンス」で大金を入れさせた瞬間
「相場が動いた」「VIP枠に昇格」などの理由で大金の入金を促す。その直後、「税金の前払い」「保証金」などと追加金を要求。気づいた時には連絡が途絶えている。

どの段階で気づけるか。理想は Day 21の「投資の話が出た時点」。
ここで別れを切り出すのが難しくても、
Day 35「専用プラットフォーム」が出た瞬間、100%詐欺だと断定していい。

02

相手が詐欺師であるサイン10個。

// The 10 Red Flags

一つでも当てはまれば、警戒を強めろ。3つ以上なら、相手は詐欺師だ。

03

なぜ普通の人間が引っかかるのか。

// Why Smart People Fall For This

「自分は騙されない」と思うだろう。
だが、この手口は人間の認知バイアスを徹底的に突いて設計されている
被害者は普通の知的水準の人たちで、決して愚かだから騙されるわけじゃない。

詐欺師が利用する心理構造

コミットメント・一貫性の法則: 何週間もメッセージのやり取りをした相手を「信頼できる人」と認識すると、疑いの声を無視するようになる。

少額での成功体験(スモールビクトリー): 最初の1万円が1万2千円になって出金できた経験が、「この仕組みは本物だ」という確信を作る。

損失回避バイアス: すでに入れた資金を「取り戻すため」に、さらに追加投入してしまう。これは詐欺側が最も狙っている心理だ。

孤独・承認欲求の充填: 毎日の連絡・愛情表現・理解されている感覚。これ自体が報酬になり、相手を失いたくないという気持ちが判断を鈍らせる。

「毎朝7時に必ずおはようLINEが来て、仕事の愚痴も聞いてくれた。
投資の話も、彼女が儲けたいからじゃなく、私の将来のためだと思った。
350万円入金した翌日、アカウントが消えてた」

04

国際ロマンス詐欺の特徴。

// International Romance Scam

詐欺師は海外在住の外国人を装っているケースが多い。
これは会わない正当な理由と、法的追及の困難さの両方を手に入れるためだ。

送金先が暗号資産ウォレットになった時点で、もう取り戻すのはほぼ不可能になる。
国際送金でも、相手国の当局協力が得られず、回収率は極めて低い。

05

もう送金してしまった人へ。

// Emergency Response

スピードが命だ。送金してから時間が経つほど、回収可能性は下がる。
特に国内銀行振込の場合、早ければ「振り込め詐欺救済法」での口座凍結が間に合う可能性がある。

01

最寄りの警察署 / #9110

詐欺被害として被害届を提出。警察相談専用電話 #9110 で先に相談も可。

02

送金先銀行に連絡

振り込んだ金融機関に「振り込め詐欺救済法」の適用を申請。相手口座の凍結を依頼。

03

消費者ホットライン188

消費生活センターに相談。他の被害者情報の照合や、弁護士会紹介を受けられる。

04

弁護士(詐欺被害専門)

弁護士会の無料相談窓口。民事で相手を追うのは困難だが、刑事告訴や口座追跡のサポートが受けられる。

警察相談専用電話: #9110(局番なし)

消費者ホットライン: 188(局番なし)

振り込め詐欺救済法について(金融庁):
https://www.fsa.go.jp/policy/kyuusai/

絶対にやるな。
「お金を取り戻します」と謳う業者への依頼。
これは二次被害の典型パターンだ。詳しくは下のリンクを参照。

06

家族・友人が巻き込まれていそうなら。

// If Someone You Know Is Being Scammed

本人は気づいていない、というのがこの詐欺の厄介なところだ。
「これは詐欺だ」と正面から否定すると、むしろ相手を信じる方向に振れる(反発心理)。

周囲が取れる現実的な行動

恋愛は自由だ。でも投資の勧誘が来た瞬間、関係は終わりだ。

本当にあなたを愛している人間は、あなたの財布にアクセスを求めない。
会ったこともない相手からの投資話は、100%詐欺だ。
迷ったら、局番なしの #9110 に電話しろ。無料で相談できる。

二次被害・回復詐欺の手口を見る →

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